アルペン日記 メインの2日目

この日が今回の旅行メイン。「立山黒部アルペンルート」を縦断。



扇沢から黒部ダムへ(関電トローリバス)

5:30が起床予定時間であったが、そのちょっと前の時間に目覚める。
タバコを一服。窓向こうはきれいに晴れわたり素晴らしい風景が広がっている。やっぱ自分の日頃の行いなのであろう。そういえば、昨晩は雨がけっこう降っていた。さすがに山の天気は変わりやすいのかもしれない。扇沢風景

嫁さんも起き出してきた、すると 待ってましたとばかりに、ばぁ〜ばとリカちゃん親子が。。。
ユウ君は、別の部屋に移りしばらくしてから落ちつき寝入ったとのことであった。

とりあえず着替えとなりそうなので、自分が先に着替えロビーへ。新聞を捜した。
「な、な、ない〜」やっぱ山の上に立っているだけあって、配達が遅れているのだろう。(/_;)アン!

しょうがなく、TVでスポーツニュースがはじまるまでしばしの時間。
「ほぉ〜、やるな>松坂。さすが>イチロー。すごいぞ>松井」ちゃくちゃくと世代交代が進んでいる。やっぱり日本人にはプロ野球ですな。

すっかりいい気分になり、部屋へ。
用意もほとんど済んだ所で、朝食タイム。

普段は全く朝食を取らない自分なのだが、なぜか旅行や出張になると朝食も楽しみの一つなのだ。それもかなりの量を食すのだ。なぜなんだろう?

さぁ、アルペンルートに向けてしゅっぱ〜つ!

扇沢駅から黒部ダムまでは、関西電力のトローリーバス
7:25分頃扇沢駅に到着。
これは前にも書いたが、7/20から8/20くらいまでは予約が必要とのことであったが、自分たちがいった7/24は予約不要でも乗れるということである。

8時ちょうど出発予定であったのだが、7:30出発にも乗れそう。トローリバスは1台ではなく5台近く用意されていたが全てすし詰め状態。もしかしたら最盛期には臨時バスがピストン輸送のごとく設定されるのかもしれない。

トローリバスは15分に渡って、トンネルの中を走り抜ける。


黒部湖から黒部平へ(黒部ケーブルカー)

7:45分 黒部ダムに到着
この後、運命の分かれ道へ。
右は展望台方面、左は展望台・黒部湖駅方面。。。
どう違うんだ?
嫁さんの目がどっちへ行くのか求めている。「ガイドブックを隅からすみまで読み切ってるのはお前ちゃうん?」と思ってはいたものの口には出せない。ヘ(__;へ
選択したのは人の流れが多い、つらい方であった。。。黒部湖展望台峡谷
黒部ダム展望台までは300段(段数は忘れた)近い階段を上りきる。
娘も息子もユウ君も一生懸命階段をあがっている。。。
普段自宅まで100段の階段を上っている自分にとっても、けっこうしんどい

なんとかみんな階段を上りきった。
わぉ〜〜。絶景!!!

それまでのしんどさが全てふっとんだぁ。

目の前には立山連峰が眼下には巨大な黒部ダムと深い緑の黒部湖、そして黒部ダムからの放水。黒部ダムの歩道を歩く人はまるでアリのようだ。

ダム展望台にわき水飲み場を発見!ひしゃくで飲んでみる。むちゃくちゃうめ〜!黒部ダム放水
なんとその横には店があり、なんとペットボトル水筒が650円。まじ空の水筒にちょっとヒモがついてやでぇ〜、これはむっちゃ高くないかぁ!

ところがさすが嫁さんである。しっかりそのことをガイドブックでチェックしていたらしく昨日飲み干したペットボトルの空を2つリュックからごそごそと。。。

しっかり水でのどを潤した我々は展望台を下り(途中記念撮影)ダムの歩道へ。ダムからはごうごうと放水が続いており、よく見ると放水先から虹がかかっているのが見ることが出来た。

展望台から降りてわかったのだが、途中の分かれ道のもう一方は展望台を降りたところに直接出てくるみたいであった。

まぢ気持ちがいい天気で涼しく、Tシャツ一枚でちょうどいい気温である。

15分ほど歩くと2番目の乗り物、黒部湖−黒部平のケーブルカーだ。黒部湖
途中、次のロープウェイになるための整理券が配られる。
ケーブルカーに乗るまでの待ち時間、駅員がちょっとした冗談で観光客を笑わせながら、アルペンルートの説明が聞ける。その冗談もなかなかどうにいっており、うまいもんなんだなこれが。

このケーブルカーもすし詰め状態で、およそ5分地下を走る。
5分ほどで、黒部平駅に到着。自分たちの整理券番号は11番で、現在の番号は2番。
まだまだ時間がある。
そのあいだ、黒部平で石碑をバックに記念撮影と黒部峡谷を見渡した後、しばし休憩。


黒部平から大観峰(立山ロープウェイ)

20分待ってから、ロープウェイの順番が回ってきた。
黒部平石碑にて
ロープウェイは、黒部平から大観峰まで約10分。ロープウェイからはこれまた絶景の風景が広がっている。しかしやっぱすし詰め状態。これには子供達がぐったりするのも仕方がない。特にユウ君をだっこしているリカちゃんがちょっとかわいそうに思ってしまった。

大観峰に到着、展望台から黒部ダムを見下ろすことができる、ついにここまで来たかという感慨が。

大観峰では、おみやげ売場はあるが、さすがに荷物になるためここではどんなものがあるか見学するだけにとどまるが、ここで地酒『大観峰』の試飲を実施しており酒好きの自分はもちろん試飲。
味は。。。可もなく不可もなくってところか?なかなかお土産では人気の商品であるらしい。
これだったら、やっぱり一般に流れている富山の地酒『立山』の方が自分は好きだなぁ。


大観峰から室堂(立山トンネルバス)

次は、大観峰からこのルートメインの室堂だ。この間はまたトローリーバスで約10分の移動となる。

現在の時刻はまだ10時前、しかしこれからの観光を考えるとまだまだ時間が足りないのである。
すぐに、順番待ちに並ぶ。順調にいけば次の9:45分には乗れそうだ。

大観峰駅では、団体専用バスは一般観光客とは別に特別便が出ているみたいであった。

今回の乗り物では、初めて座れた。(^^)

黒部平駅にて 黒部平から見上げた立山
ロープウェイからの風景


室堂散策

ついに室堂ターミナルに到ちゃ〜〜〜く!!室堂ターミナルの残雪
荷物をロッカーに入れ、室堂平散策だぁ!

ターミナルを出るといきなり残雪が残っている。さすがに標高2,450mだけあるなぁ。
空気もかなりヒンヤリしている。
嫁さんが『寒くない?』と聞いてくる。そうなんです、長袖のシャツを準備したにもかかわらず、すっかり荷物に詰めるの忘れてしまい、自分は半袖のTシャツのみなんです。(^^;;;
この時期でもやっぱり室堂ではせめて長袖のTシャツが必要ですな。
あと、この後にわか雨にあっちゃうんですけど、そのことを考えると安くていいからレインコートもあった方がいいかもしれません。

寒い〜っていっても、 ブルブルふるえるほどじゃないし、ちょっとヒンヤリしているくらいだから、『大丈夫、大丈夫』と強がる自分であった。

子供達はすっかり雪にはまってしまった。
タダでさえなかなか雪に接することがない子供達だ。やっぱり珍しい気持ちもわかる。
それに、子供達には景色なんて全然わかんないんだろうしね。(笑)

立山石碑前さぁ、立山の石碑の前で記念撮影だぁ。
それにしても次から次への観光客がやってくる。
なんとかちょっとしたスキに記念撮影。「パシャ!」

その後、他の観光客の写真を引き受けてしまう。。。なぜかわからんけど、よく写真頼まれるんですよね。
そんなに撮るのがうまそうに見えるのであろうか。
実際はあんましうまくないんですよね。(^^;

室堂平がメインであるため、ここでは約3時間の予定を組んでいる。もちろん食事タイムも含まれているんですけどね。
あっ!食事タイムで思い出した。全体的にこのルートではお弁当販売が見あたりませんでしたね。どっかに富山名物「マスの押し寿司」があったけど、室堂ではおにぎり弁当とか簡単に口に入れられるお弁当があるといいと思うんだけどなぁ。ないのはやっぱりゴミの問題なのかな?

室堂高原植物みくりが池

記念撮影の後は周辺散策だ、とりあえず「みくりが池」をめざす。
嫁さんの説明によるとみくりが池は、火山湖らしい。

室堂周辺には、高原植物がきれいに咲いており、その花を一眼レフカメラで撮影している老夫婦の姿もちらほら見受けられる。
バカちょんカメラや、レンズ付きフィルム、最近ではデジカメなんかが台頭し一眼レフカメラの需要は下がる一方かと思っていたが、
そういえば依然、一眼レフカメラが老年層を中心に趣味で根強い販売台数を確保していると聞いたことがある。

しばし、「みくりが池」を眺めながら休憩タイム。その後の地獄を見るともしらないで。。。

今回のルート、最大の難所が目の前に。。。その名も「地獄谷地獄谷
遙か下の方に、もうもうと煙を吐き出しその付近のみ草木一本もない荒涼とした風景が見受けられる。。。

ここで、人生の選択タイムです。
はるか下の方に降りるか、降りないか。。。
登ってきている人の表情を見ると、どうみてもしんどそうである。
『どうする?』と嫁さんがばぁ〜ばに訊ねる。『せっかくやからなぁ〜』とばぁ〜ば。

降りることになってしまいました。
ちょっと寒かった自分としては、いい運動になる結果に。。。
おりる、おりる、おりる。。。。思ったよりはるか彼方である。
しばしのち『く、く、くさい〜!』かなりきついツンとした硫黄臭が鼻についてくる。その隣には危険ですから遊歩道からは出ないようにと注意をうながす立て看板ある。

この臭いを嗅ぐとやっぱ温泉卵をイメージしてしまう。(笑)

,みんなの顔が「後悔先にたたず」との言葉を雄弁に語っている。(^^;;;
地獄谷は、やっぱり体力に自信がある方と、時間に余裕がある方以外はやめておいた方がいいかも。。。)
下りきったところで、すでにぐったりである。まだまだ遊歩道は続いているが時間的制約もあり、記念撮影の後いま下ってきた道を登ることに。
かなりハードなスケジュールだよなぁ。(^^;;ゞ
既に時間は11時を回っており、室堂を出発予定まで残り2時間なのである。

ここで救われたのが、娘、息子ともに元気でヒィ〜ヒィ〜いいながらも、坂道を上りきったことである。周りには坂道の途中で休憩している人が「エライねぇ〜!」と声をかけてくれる。これで気をよくしてなんとか音も上げず登り切ったのであろう。
さすがにユウ君は、なんどかリカちゃんに抱っこされていたが。。。(^^;;ゞ

登り切ったところには、ベンチがありそこで再度休憩タイム。すでに12時を回っている。
ベンチから左手ちょっと登ったところには、「みくりが池温泉」が。
そこで食事ができるか確認できたところで、昼食タイム!

「みくりが池温泉」はたしか、日本で一番高いところにある温泉で、宿泊施設もあるが入浴だけでもOKで入浴料600円?で自分としてはかなり魅力的ではあったが、すでに温泉は満杯状態で入浴制限がかけられていた。(/_;)みくりが池温泉でのひとこま
そこのレストランで、自分は牛丼、嫁さん達は蕎麦や焼きそばを食す。味はちょっといまいちではあったが、やっぱりそこで出される水がうまかった。

外に出ると、いままで良かった天気がどんどん どよんできている。これはちょっとやばい。
とりあえず、ちょっと歩くと見える真っ赤な湖面の「血の池」を遠目で見た後、室堂ターミナルを目指す。

室堂ターミナルまで目の前となったところで、本格的に降ってきた〜。観光客もどっとターミナルに駆け込んでくる。ここでまたすし詰め状態を味わう結果となってしまった。とりあえずロッカールームに預けた荷物を取り出し、「立山高原バス」へ。


室堂から弥陀ヶ原(立山高原バス)

「立山高原バス」は、美女平までの間を約50分で結ぶ。
ここでは、美女平まで直通するバスと途中下車するバスで乗り場が変わっていた。というのも、次の乗り物「立山ケーブルカー」は予約制のため、整理券が配られる為だ。(直通バスは整理券を受領し乗車。途中下車の人は、途中駅で次バスに乗車するときに受領する仕組み)
われら一行は途中の「弥陀ヶ原」で下車する予定のため、整理券を受領しない方に並ぶ。

まだ、外は土砂降りである。次の「弥陀ヶ原」でもやまなかったりどうしようと心配な気持ちに。。。

しかし、山の天気は変わり易いということと、山頂は降っていても下界は降っていないということも多々あるのでそれに期待を寄せる。

約20分ほど乗車後、「弥陀ヶ原」に到着。この辺も降っていたみたいであるが、やはり日頃の行いなんでしょう、弥陀ヶ原に到着したときには雨はほとんど止んでいた。(^^)
バスをおりると同時に、乗車予定のバスをバス停のお姉さんに聞かれる。
たぶん、人数を室堂に連絡しその乗車予定分を空けておくようにするためだと思われる。弥陀ヶ原散策に出発
ここは嫁さんの説明によると、高原地帯で散策におすすめとのことであるが、かなり時間を迫られておりここでは一時間後の14:35分発のバスで予約をする。

まだ雨がぱらついているため、しばし、バス停の建物の中で休憩。そのバス停の右手には「弥陀ヶ原ホテル」、前方には「立山荘」の宿泊施設がすぐそこにある。

バス停の中には、以前来たという「中村雅俊」の写真が飾ってあった。

雨が完全にあがったところで、散策へ。

途中リカちゃんと子供達は、その辺で遊んでいるとのことで、散策にはばぁ〜ばと自分と嫁さんの3人でいくこととなった。

前を、高原の説明員の方と、観光客が歩いている。あとでわかったことであるが、「弥陀ヶ原ホテル」に宿泊すれば説明員の方と一緒に高原散策ができるということである。
弥陀ヶ原の植物
ちょっとずるい我々は、しばしその一行の後ろに。。。(笑)

しかし、その一行はペースが遅いためしかたなく我々が先にいくこととなってしまった。
そう、我々には時間がないのだ。
散策コースはたしか、60分コースと20分コースに分かれており、我々はもちろん20分コースへ。残念。。。
いやぁ〜。それにしてもいいとこだね>弥陀ヶ原
ほんとに気持ちがいいのである。

バックミュージックには、カッコウが鳴き。目の前には、いろいろな高原植物と「餓鬼の田」と呼ばれる変わった池が点在湿原なのだ。

ただ、残念なのが室堂から立山間は一般車はダメなのであるが観光バスはOKらしく、バスが来るたびにの「ゴォー」という音が耳障りであった。

この散策ルートの歩くところは、木でできた遊歩道ができており、自然保護の為遊歩道以外は立ち寄れないとのことである。

室堂付近にあった、「地獄谷」そしてここに点在する「餓鬼の田」などやはり立山信仰というのが根付いているのがよくわかる。
今回いけなかったところにもスポットがたくさんあるらしいが、ゆっくりできなかったのが非常に残念であった。
そうそう「餓鬼の田」というのは地獄に堕ちた亡者が食料を収穫するために田圃で作物を育てようとするも、育たなかった。その跡とのことが由来らしい。

幸せな時はそう長くは続かない。それにリカちゃんも子供達の世話をしながら待っているのだ。
まもなく、散策コースを終了し14:35分発のバスをしばし待つ。


弥陀ヶ原から美女平(立山高原バス)

待っている一行の表情はかなり疲れ切っている。。。
予定通り14:35分弥陀ヶ原発のバスに乗車。その前に次の立山ケーブルカーの乗車整理券が配られる。

この弥陀ヶ原から美女平まで約40分ほど、バスにゆられるのだが外の景色はきれいだし、バスのスピーカからはガイダンスも流れヒマを持て余すということもない。

ばぁ〜ばや、リカちゃん、子供たちはぐっすりと寝てしまった。バスのゆれがここちいいのかもしれない。
40分ほどゆられた後「美女平」に到着。ここまで来ると、かなり暑く「あぁ〜下界に下りてきたなぁ」という実感が沸いてくる。
「美女平」も散策にはいいコースらしいが、散策する時間もない。
素直に、立山ケーブルカーの時間待ちをおみやげを見ながら待つ。


美女平から立山(立山ケーブルカー)

美女平の駅にに牛乳売場があった。

そう、うちの息子は牛乳がむちゃくちゃスキなのだ。だいたい一日500ccは飲んでいる。
だからこんなに頭がでかくなってしまったのかもしれない。(^O^;)☆\(--;

そんなことはどうでもいいのだが、ついに、「立山黒部アルペンルート」最後の乗り物「立山ケーブルカー」に乗る時間がやってきた。それなのにまだ息子は牛乳を飲み続けている。

黒:『はよ飲みや〜!』

と息子をせかす。しかし、こんなことで動じるような息子ではないのだ。よっぽどおいしいのだろう、大事そうに飲み続けている。

どんどん我々が乗るケーブルカーの列が進んでいく。「もぉ〜、待ちきれない。」自分は息子の牛乳を取り、飲み干した。

『ぎゃ〜〜〜〜っ!』叫ぶように泣き出す息子がそこにいる。(アタリマエかもしれん)

なんとか、「また買ったるから」とか「次の駅でジュース買ったろ」とかいってなだめすかし、やっとケーブルカーに乗車。

ここもすし詰め状態で約7分であったが、ついにメインルートはあっという間に終わってしまったという感慨に耽りながら立山駅に到着。


立山から富山(富山地方鉄道)

立山から富山までは「富山地方鉄道」を利用。
鈍行で1時間。急行で約50分かかります。なかなかかわいい電車です。また、立山からはJRが乗り入れ「特急サンダーバード立山」も出る場合があるみたいですな。

今回は、急行アルペン5号に乗り寺田駅乗り換え富山まで約50分。富山駅に着いたのは17時ちょっと過ぎの時間になってました。

約9時間の「立山黒部アルペンルート」も終わってしまった。

やっぱり、このルートはルート途中のホテルや山荘に一泊し、2日間かけてじっくり楽しむのが本来の楽しみ方ですな。
とても、一日では周り切れません。

次回はいつになるのかわからないが、もう一度子供がしっかり歩けるか大人だけで来たいですな。

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